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ジュリー下戸の歌舞かれて東京

歌舞伎のイヤホンガイド解説員になるのが夢のイチ歌舞伎ファンが書いているブログ

第5回淑女計画「淑女の辞書に"すみません"という言葉はない」

淑女計画

こんにちは、ジュリー下戸です。

先日、よく通っている古本屋に行ったら、気になっている作家さんの書籍が売られていたので「やった~」と思って表紙をめくったのです。そしたらサイン本で、宛名が書かれていたんですけど、

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わたしの名前だったのです。もう心臓飛び出るほどビックリして、もちろん買いました。古本屋で見つけたよ!ってことを作家さんが知っても決して嬉しくないでしょうから、具体的な書籍名はないしょですが、とにかくわたしは嬉しい驚きで胸がいっぱい。こんなことってあるんですね。

ジュリー下戸淑女化計画略して「淑女計画」第5回は「すみません」という言葉について書きたいと思います。計画始動のいきさつは第1回をご参照ください。

教科書はこれ。「淑女のルール」じゃなくて「淑女に見えるルール」ってところがポイント。

淑女に見える気品のルール

淑女に見える気品のルール

 

 

「すみません」野郎

本を読んでいて、一番ハッとしたページがある。

たとえば、路上で先を譲ってもらうとき、落としたものを拾ってもらったときなど、見ず知らずの人であっても、そこに何らかの関わりが生じたときには、必ずお礼や断りの挨拶をいたしましょう。これは、一般人のルールです。

(中略)淑女は、声をかけるときも「恐れ入ります」、お茶を勧められても「恐れ入ります」、お世辞を言われても「恐れ入ります」。

P.102「Rule37 「すみません」の代わりに、「恐れ入ります」。」

 普段、わたしはこれらをすべて「すみません」で流してしまっている!

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劇場などで、すでに座っているほかのお客さんの前を通るとき「すみません、通ります」。レストランで店員さんを見つけ「すみません、お冷ください」。思いがけないプレゼントを頂いたとき「すみません、こんな素敵なもの頂いて」。謝りまくりである。もちろん、最初の場面は他者に迷惑をかけていることへの謝罪だし、店員の手をわずらわせることへの謝罪だし、こんな奴へ贈物をしようというその手間暇をかけさせたことへの謝罪(いや、プレゼントは素直に「ありがとう」というべきだよな...)だし、決して誤った使用法ではないと思うけれど、こうして振り返るとやたらネガティブだなあと思わないでもない。

加藤ゑみ子先生の推奨する「恐れ入ります」とは、そもそもどういう意味なのだろう。「すみません」とは違うの?

▼すみません

相手に謝るとき,礼を言うとき,依頼をするときなどに言う語。しばしば感動詞的に用いられる。

▼恐れ入ります

①自分にとって過分と思われる目上の人の行為に対しての感謝の気持ちをあらわす挨拶。大変ありがとうございます。
②〔「おそれいりますが」の形で〕 目上の人や客などに,迷惑や骨折りに対して「申し訳ない」という気持ちでいう語。大変申し訳ありません。 「 -が,お名前をお教えいただけませんでしょうか」

三省堂「大辞林」より

「恐れ入ります」の方は、相手を目上とみなして敬っているのに対し、「すみません」は特に相手を限定するものではなさそう。声をかけるときの「あの~」とか「ねえねえ」とか「おーい」とかの代わりにちょいと用いている場合もあり、やはり「恐れ入ります」の方が丁寧度は上だ。

それに、第一の意味が「大変ありがとうございます」というのが良い。道を譲ってもらっちゃってすみません、じゃなく、道を譲ってくれてありがとうございます。プレゼントなんかもらっちゃってすみません、より、贈り物をありがとうございます。いいねいいね、途端にポジティブになるね

店員を呼ぶとき

だがしかし、ちょっと待ってくれ。お冷が欲しくて店員を呼び止めるとき、手を挙げて「恐れ入りまあ~す!」って言ってる人、見たことない。第一ちょっと変だ。長いし、なんか突然やってきた訪問客みたいな違和感がある。そんな疑問を抱いたわたしに、先生はとても明快に答えてくれている。

途中や最後にサービスの人を呼びたいときは、目を合わせて合図し、サービスの人がテーブルに来てから注文します。

もし、できない場合は、辛抱強く待つか、あきらめます。

(中略)それができないような店には、はじめから行かないことです。

P.194「レストランでは、目で合図して。」

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店員と目を合わせられなかったら「あきらめます」!!!???と、読んだときは驚いた。けれど、お外で食事をする際に意識するようにしたら、もっともだと気づいた。店員がすべての客席を見切れないような大きなお店はだいたいテーブルに店員を呼ぶボタンが置いてあるし、ないお店は店員がテーブルの様子を見に来てくれるか、ちょっと身を乗り出せば店員が気づいてくれるような規模であることが多い。で、それがかなわないお店って、確かにあまり居心地が良くない(ジュリー下戸調べ)。"「すみませーん!」と言わなくていい"、これは店を贔屓にするかどうかの良い基準になりそう。

唯一どうしても「すみません」使いをやめられない店がある。回転寿司。中にいる板前さんに注文をするとき、前のお客さんのお寿司を握りながら耳で聞いてくれるから、どうしても「すみませんっ」と声をかけてしまいがち。もっとスマートに注文できる方法はないものか。あったら教えてください。あ、「淑女は回転寿司なんか行かない」はナシね。

謝るとき

「すみません」の主たる使用法として、「謝罪」がある。道で人にぶつかってしまって咄嗟に「すみません」、持ってこいと言われたものを忘れてきてしまって「すみません」、遅刻してしまって「すみません」。こればかりは「恐れ入ります」ではおかしい...でも、自分の辞書から「すみません」を消したら、本当に謝罪するのに困ることがあるのだろうか

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友人との待ち合わせに遅れてしまった→ごめんね。見知らぬ人とすれ違いざまにぶつかってしまった→ごめんなさい。上司からの頼まれごとを忘れてしまっていた→申し訳ありません。お客様に対し不手際があった→誠に申し訳ございません

謝罪の言葉はたくさんある。相手に適したものをピックアップして使っていくと、驚くべきことに「すみません」の出る幕はない。ビジネス界隈では「ビジネスで"すみません"は失礼」という説もあり、万能と見せかけた地雷ワードになりつつあるようだ。

というわけで、ジュリー下戸は「すみません」を捨てた。意識していても、時々ぽろっと出てしまうあたり、すっかり馴染んでしまっているのだなあと反省している。悪ではないけれど、もっと最適でポジティブなワードがあるならそちらを選びたいと思う。先日も、劇場で奥の椅子に座るためにお客さんの前を横切る際「ごめんなさい、前を通っても良いですか。(通りながら)恐れ入ります」に謝罪&感謝のダブルコンボで使用した。いつもなら「すみませ~ん><」で済ませていたところ、ちょっと丁寧な話しぶり。おやおや、これでわたしも淑女の仲間入りかしら?と、席に着いてからほくそ笑んだ(ほくそ笑んでる段階でまだまだ)。

 

さて、5回に渡って続けてきた「淑女計画」、意図せず連続更新になってしまいました。10月はずっと書きためていた絵日記をいったんストップし、読書と勉強とブログ更新に充てたいな~と思っていたのです。

11月からはまた絵日記再開しようと考えています。「淑女になりたい」はわたしの日々のテーマでもあるので、引き続き意識しながら生活していきます。ブログでもまた思い出したころに取り上げます、きっと。

▼過去ログ▼


ジュリー下戸でした。ありがとうございました。