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ジュリー下戸の歌舞かれて東京

歌舞伎のイヤホンガイド解説員になるのが夢のイチ歌舞伎ファンが書いているブログ

第1回淑女計画「涙しか拭けない白いハンカチ」

淑女計画

こんにちは、ジュリー下戸です。

岩手の田舎町に暮らしていた頃、わたしは何を思ったか、なけなしのおこづかいで1冊の本を買いました。加藤ゑみ子先生の「お嬢さまことば速修講座」。

お嬢様になりたい願望はなかったのですが、この「言葉遣いで品格をつくる」という、究極の「形から入る」感じが、もしかしたらわたしも育ちが良い風になれるのでは(発想が庶民のそれだけど)!?とワクワクしたものです。「ございます」という言葉の成り立ちを考えると、感謝の言葉は「ありがとう」だけで十分だ、などには、なかなか衝撃を受けました。当時女子高生だったわたしが「ごきげんよう」を使うのは厳しかったけれど、でも夢はたっぷり見せてくれた本。

そして2016年、わたしはまた気になる本を手に取ったのです。

淑女に見える気品のルール

淑女に見える気品のルール

 

そしたらこれ、そうとは知らず購入していたのですが、あの「お嬢さまことば」の加藤ゑみ子先生の著書ではありませんか...おそるべしゑみ子先生の引力。わたしはまんまと、

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淑女になりたい!!なるっきゃない!!!と、決めたのでした。わたし、ゑみ子先生についていくわ。香港のお土産である龍(しかも2匹)のTシャツに彼氏のお下がりのジャージを履いているこんなわたしは、上記のようないきさつで「淑女」を目指すことにしたのでした。

シリーズでお送りする(ことに、さっき決めた)「淑女計画(正式名称:ジュリー下戸淑女化計画)」第1回テーマは「涙しか拭けない白いハンカチ」です。

ハンカチを持たない女

ハンカチ、持ってない。

タオルハンカチをカウントして良いのなら、2枚持っています。でも、こう、アイロンをあてないといけない系、布が薄くてひらひらしてる系、怪我をしたときにギュッと結べる系のものは持っていなかった。だって、吸水性には欠けそうだし、アイロンは面倒くさそうだし、かといって、しわくちゃだと惨めな気持ちになりそう。だからハンカチってハードル高くて、あんまり得意じゃないんだわ。

しかしゑみ子先生は言う。

淑女はハンカチを三枚持って出ます。一枚は、実用的な手拭き用。一枚は、目頭や口元を押さえたりするときにさっと取り出すアクセサリー的な用途のもの。白のレースで、香水をスプレーしておきます。(中略)最後の一枚は、膝かけ用の大判ハンカチで、ものを包むときにも使います。P170「Rule 67 三種のハンカチ。」

三枚持ったらプロだとして、でも二枚は持っていても良さそう。そしてわたしはまた衝撃を受けたのだけど、「アクセサリー的な用途」って。考えたこともなかった。ようするに、にじんだ涙を拭いたり、お水を飲んだあとにそっと口を押さえたりする用ってことでしょう。わたしはよく赤いリップを塗るので、口なんか押さえたら大変なことになるから、ほんとにまともに拭えるのは涙だけ。そ、そんな非実用的なものをバッグに忍ばせるなんて、のっけからハードル高いぜ......。

結局買った

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ニナ・リッチの白いハンカチを買いました。税込1080円。新宿駅の、小田急線の改札横の、なんか今流行りっぽい雑貨屋さんにきちんと並んでいたところをお買い上げ。ニナ・リッチといえば、川上未映子先生が「おめかしの引力」の中で、産後ハイで買いだめしたドレスの存在をすっかり忘れていて、思い出して涙ながらに抱きしめた、そのドレスがまさにニナ・リッチだった。その章のタイトルはズバリ「ニナ!ごめんなさい」。

おめかしの引力

おめかしの引力

 

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白く輝く美しいハンカチ。こんなきれいなハンカチ、持ったことない。広げたりたたんだりして見とれていたけど、なんだか手垢で汚れそうな気がして、とりあえずつまんで眺めたりしている。もちろん職場なんかには持っていけないし、これはもう歌舞伎を観に行ったときとか、映画とか、そういう「感極まる場」にしか連れ出せなさそう。こういうのを普段づかいする人々こそ淑女と呼ぶのだろうけど、わたしはホラ、まだ見習いだからさ...。

いつもこのハンカチを使って涙を拭っていたら、パブロフの犬みたいに、このハンカチの白を見ただけで涙がぽろぽろ落ちたりしそう。ハンカチの白が目にしみる。的な。何言ってんだろ。とりあえず、次歌舞伎座行くときに持っていってみよう。これはわたしのお守りであり決意表明であり、印籠である。

 

前途多難。

ジュリー下戸でした。ありがとうございました。